用語集 ナ→ハ行

ア行カ行サ行タ行マ→ワ行

ナタコヒ

俳優・小日向文世を示す

 小劇場出身の舞台俳優から独立した際に、父母を含めた家族で、仕事難から下積み苦労を共有する。以前出演した「徹子の部屋」で、NHK大河ドラマ「徳川慶喜」西周 役を演じた時、大河ドラマの大ファンだった父親が号泣するほど感激し、最大の親孝行ができたと語ったことがある。その直後に父親は急逝している。この逸話と、晩婚から子供を授かった家族構成から解る通り、プライベートを大切にしている真面目な俳優である。それ故に、温和で穏やかな小市民的な役柄を演じさせれば秀逸だが、逆にサスペンスドラマで犯人役を演じた際、温和な表情から、強烈な残酷さや狂気を醸し出すことが出来、その存在感の可変が自由自在な、日本でも数少ない優秀なサスペンスドラマ俳優でもある。
 特に2005年の「相棒」season4第4・5話の村木重雄 役(例のウィンパティオ)や、2009年の1サス「トライアングル」の丸山慶太 役(シリーズ上の真犯人)で、その代表例を視る事ができる。「ナタコヒ」は、小日向(こひなた)を、単に逆さ言葉にしただけだが、裏表が豹変した演技ができる意味も多少含んだ、サス実況用語である。

なつはちぎクン

俳優・夏八木勲を示す

 サスペンスを始め、数多くのテレビドラマ・時代劇・映画に出演し続けた名優である。2サスでは、初期の土曜ワイド劇場以来コンスタントに出演し、刑事から犯人までこなしているが犠牲者役は少なく、逆に時代劇では、切腹・誅殺による犠牲者役が多い。そこには、滅びゆく武士の凛とした姿が似合うからだと思われる。夏八木勲の台詞回しには独特の抑揚があり、特に役柄の立場を、ひとり独白するシーンなどでは、その独特な抑揚が顕著に現れる。連続テレビ小説において、唯一とも言えるほどサスペンス性が高かった「すずらん」(1999年)では、詐謀偽計に長けた財閥社長・橘 龍蔵を演じる一方、鬼平犯科帳では、汎用実況で「常磐ハワイアンセンター」と断言された、準レギュラー・井関録之助を演じ、この両極端の役柄を見事にこなし切っている。2013年没。
なつはちぎクンとは、夏八木勲を、音訓適当に読み、最後のクンをカタカナ表記したら、何か別の可愛らしい名前になったという、名優・夏八木勲の芸風の広さと愛嬌に、親しみを込めて呼称しているサス実況用語である。

那覇さん

俳優・タレント せんだみつお を示す。

 せんだの往年のギャグ「ナハナハ」が所以。お笑いタレントの元祖的存在だが、シリアスな演技も、きちんとこなせる俳優でもある。

夏モン

女優・高畑充希を示す。

 出身成分は、ホリプロオーディション。約1万人近くの応募者から選ばれている。元々音程がぶれず、かつ声楽的な素養のある歌唱力を有し、多くのミュージカルへ出演。そして同時並行で、テレビドラマの出演歴も重ねた。通常ミュージカル女優は、当然歌唱力が備わっているし、その歌唱力を駆使し、マックスの状態で歌い演じようとする。ところが、高畑充希の場合、常に余力を感じさせて歌う。自然体に歌ってると、感じさせる事ができるのである。なお実際本人には余裕はなく、NHK歌謡コンサート生出演の際は、極度の緊張からか、いっぱいいっばいの状態だったが、音程は狂わず、その歌唱の不安定さが、ビブラートに昇華していた。絶対零度への客演程度しか、特段まだサスペンスドラマへの出演歴はないが、有望な人材として、モニタリングしている若手女優のひとり。夏モン(ナツモン)とは、まだ朝ドラ・大河に出演歴のなかった2008年昼ドラ「ナツコイ」の主題歌を歌った、そのタイトル「夏のモンタージュ」から由来するサス実況用語である。

なんぼや

俳優・草薙幸二郎を示す。

 出身は劇団民藝だが、映画からテレビドラマの世界へ転じ、2サスから、時代劇・大河ドラマ・特撮・朝ドラ・昼ドラに至るまで、数多く出演した、我が国有数のテレビドラマ俳優である。役柄はオールマイティだが、知的水準の高い暴力団構成員を演じさせると、天下一品と言われている。特にサスペンスドラマに類される、NHKドラマ人間模様「夢千代日記」(1981年)では、広島原爆被爆者である広域暴力団幹部という特別な役柄を演じ、主役の吉永小百合に対して「なんぼや」と、売春行為を示唆する強要の描写がある。その静かなる恫喝の迫力が、研究実況の時に話題となった。草薙幸二郎は晩年に、座談形式の講演を地方でいくつか行っており、その時、2サスの撮影スケジュールのタイトさを、笑い話を交えながら、やんわりと批判していた事もある。2007年に逝去。「なんぼや」とは表現しにくいが、実況中登場した女優に性的魅力がある場合、レスとして使用される事があり、もちろん草薙幸二郎 自身をも示しているサス実況用語である。

偽明夫

俳優・三宅弘城を示す。

 元々舞台俳優だが、パンクバンド・グループ魂のドラム担当として、紅白歌合戦の出場経験がある。俳優・金田明夫とそっくりな容姿で、その事が所以。汎用実況した木曜劇場「医師たちの恋愛事情」では、真正な金田明夫本人と、共演を果たしている。

偽トコタル

ファッションコーディネーター・澤崎隆人を示す

 実況の合間の時間に、慣習として行っている、BS12「懇談実況(トランジット実況)」QVCで、毎週定時生放送をしている、ファッションブランド「麻布プロバドール」をプロデュースしている。他時間帯と比べて完売率が良い。それ故に、懇談実況の度に、ブランドが無店舗で維持している点や、商品のしまむら的な廉価さ、さらに澤崎氏の容姿に、サス臭さを感じ取ったレスが集まる。懇談実況(トランジット実況)では唯一、オンデ実況などを入れずに、レギで1時間懇談可能な枠でもある。偽トコタルとは、澤崎氏が、民主党の樽床伸二 元総務大臣の偽者という意味のサス実況用語である。

偽長野県知事

俳優・藤堂新二を示す。

 旧芸名は香山浩介。数十年に渡り、テレビドラマのバイプレイヤーとして出演し続けている。阿部守一 長野県知事に似ていると、◆SUSDATA8mE(さすでーた)が、地元小ネタとしてレスし始めたのが所以。

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偽美里

QVCモデル薫子・奈良岡ゆきよ を示す

 実況の合間の時間に、慣習として行っている、BS12「懇談実況(トランジット実況)」QVC生放送のモデルふたり、薫子(かおるこ)と奈良岡ゆきよ が、女優・田中美里に似ている事から、サス実況用語として、偽美里と称されている。ふたりは、QVC専属ではなく、大手モデルプロダクションに所属しており、その容姿からもトップモデルである。QVCで、このふたりが登場すると、◆SUSDATA8mE(さすでーた)が大喜びするレス傾向がある。なお偽美里の範囲はアバウトで、似た感じのモデルを偽美里軍団と特定してしまう事もある。

偽龍二

俳優・本宮泰風を示す。

 実弟でありながら、俳優・原田龍二の偽物という意味だが、本物にない狂気を演じられるのが、独創となっている。

日本最古のミキティ

女優・三條美紀 を示す

 戦前からの東宝映画女優。女優・紀比呂子の実母。数少なくなったテレビ草創期から、ドラマへ出演し続けている女優であった。2サスにも数多く出演し、高齢にもかかわらず、的確に役をこなす事ができた。2015年没。本名は佐藤幹子で、そこから芸名が由来しているが、戦前からの女優で、美紀という芸名は珍しく「日本最古のミキティ」とサス実況用語で呼称されている。

ニュース書き込み

最新ニュースのヘッドラインをレスする事を示す

 2011年3月の東日本大震災・特別実況以降、サスペンスドラマの実況スレでありながら、最新ニュースのレスを随時行う慣習ができた。例えば震度3以上の地震や緊急地震速報、政治から芸能までの最新ニュース、さらに有名俳優の訃報まで、その第1報を中心に行っている。通常ニュースの信憑性を維持するため、ニュースソースのリンクをつけるが、このニュース書き込みを率先して行っているSUSDATAQI.は、あえてニュースソースのリンクを付けず、重大ニュースの時はSUSDATA8mEのトリップを付けて、犯人判定レスと同格の書き込みにしている工夫がみられる。

にょ。

俳優・渡辺いっけい を示す。

 大学生当時から演劇俳優として活躍。1980年代には状況劇場にも加わり、唐十郎の徹底した薫陶も受けている。1990年代からは、テレビ・映画にも進出し、すさまじいペースで出演し始める。数多くのサスペンスドラマにも出演していくが、もちろん犯人・被害者そして官憲で総てをこなし、かつ役柄で全く躊躇を感じさせない演技をする。そのためレギュラーの出演オファーが絶えず、2012年の1月クールでは、91日間中 31日間もドラマに出演し「ワンクール(3か月間)で最も多くサスペンスドラマに出演した俳優」の本スレ公式記録ホルダーでもある。
 この仕事を選ばずドラマ出演する姿勢は、1992−1994年に確立されており、1992年の朝ドラ「ひらり」の相撲部屋の嘱託医・安藤竜太役で、メジャーブレイクしたにもかかわらず、1993年・1994年と「女犯十手裏仕置」という、AVもどきの時代劇Vシネに主演している。「女犯十手裏仕置」とは、いっけい がAV男優と化する、とんでもないエロVシネだが、朝ドラ人気俳優からエロVシネの主役という、急降下も厭わずやるのが、渡辺いっけい なのである。ちなみに「女犯十手裏仕置」の次のビデオ出演は、燃えろ!!ロボコンVSがんばれ!!ロボコンのパパ役である。にょ。とは、女犯十手裏仕置(にょはんじゅって うらしおき)に象徴される、振幅が広いサスペンスドラマ俳優・渡辺いっけい の極限値を端的に示した、彼自身を示すサス実況用語でもある。

ねじねじ

俳優・中尾彬を示す。

 バラエティー番組で、ネクタイ代わりに身につけている、らせん構造の襟巻きの形状の様に、ドラマ出演の多くの役柄へ、屈折した人格が反映しているところから、ねじねじ と呼称されるサス実況用語。この呼び方は、一般的にも既に普及している。

のっちボブ

テクノポップユニット・Perfumeメンバー 大本彩乃を示す。

 やたらボブヘアーの女性に拘りを有する さすでーた が紅白歌合戦汎用実況の際に、Perfume pick me up の歌唱を視ていて命名した。それだけの話である。彼女が大本教と関係があるか否かは定かでない。


野添大将

俳優・野添義弘を示す。

 出身成分は三宅裕司主宰のSET。小倉久寛と同じく一貫して所属を続けており、劇団の幹部俳優の一人である。2000年頃から2時間サスペンスを中心にテレビ出演を始めた。 初期の傑作は藤沢周平の時代劇「風の果て」の藤井庄六 役で、人生の要所で立身のため手段に躊躇いのない、佐藤浩市演ずる桑山又左衛門と好対照の朴訥とした庶民藩士を演じている。 この藤井庄六 役が、野添の俳優キャラクターを一気に形成しており、以降現代劇・時代劇ともに凡庸な市井の人を演じさせると、実に味の出るテレビ俳優に成長した。 2015年からBSテレ東の深夜ドラマ「ワカコ酒」では、全シーズン「逢楽」の大将として出演。今まで通り市井の人である飲食店の店主を演じている。ところが主役の武田梨奈とは不思議なシンパシーを通わせるところがあり、SET劇団殺陣師でもある野添と、アクション女優の武田が、同じシンパシーを垣間見せる芝居が画面に現れる事もある。 それが結実したのは、2022年ABC朝日放送のドラマ「封刃師」だった。朴訥で善良な役からクレイジーな悪役までこなし、同じく2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、源頼朝の側近中の側近・安達盛長 役に抜擢されている。 野添大将とは、もちろんワカコ酒・逢楽の大将から派生しているサス実況用語である。


ハイロー

俳優・甲本雅裕を示す。

 三谷幸喜が主宰していた東京サンシャインボーイズ出身。事実上退団した1994年あたりからテレビドラマの客演が増えている。その当初から死体役・官憲役そして犯人役と、全方位で2サス・1サスに出演。倒錯性癖な凶悪犯から無垢善良な市民まで、一切配役に制限を置かないトップクラスのサスペンスドラマ俳優に成長した。レギュラー代表作は、遺留捜査シリーズの村木繁 警視庁科学捜査研究所係官である。ハイローとは、実兄にあたる↑THE HIGH-LOWS↓のヴォーカル・甲本ヒロトから由来しているサス実況用語である。

バターライス

俳優・岩松了を示す。

 東京乾電池出身で、シナリオも書き、演出・監督もする。劇作家としては超一流であり、岸田国士戯曲賞を始め多くの受賞歴がある。俳優としてはここ数年サスペンスを含む、多くのテレビドラマに出演し、胡散臭い そして 空威張りをする権力志向の人物を演じさせると、実に上手い役回りを演じる。そんな役回りの料理評論家・戸山正夫が、ドラマ「深夜食堂」第5話で食べた途端、珍しく一気に従順な役回りに転じさせた、バターライスから由来しているサス実況用語である。

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バッカマン

俳優・岡田浩暉を示す

 To Be Continuedのリードボーカル。出身成分は歌手である。Dreams come trueから始まった英単語3語バンドのひとつだが、このグループはなぜかボーカルは、男つまり岡田だった。もともと俳優志望だった岡田は、2000年にTo Be Continuedを事実上解散し、役者の道を歩み出す。当時CXフジテレビのアナウンサーに岡田浩揮がいて混同する人も多く、2000年代は地道にテレビドラマに出演。積極的に舞台にも出て、役者の感性を磨いていた。そして2010年代に入ってからサスペンスドラマを中心に、一気に出演オファーが急増。個性派俳優としてふんぎった演技をするようになる。特に精神的に追い詰められた役や、自己満足で独断的な役など、非常に振幅の激しい役を、柔軟にこなすようになってきた。NHK BSブレミアム「ハードナッツ」第5話のワイン試飲で毒殺される社長では、壇上で鮮血とワインを嘔吐した瞬間「あれ?どうしたんだろう」という、なかなか表現出来ない素晴らしい表情の演技をし、俳優としてのレベルの高さを感じさせた。岡田浩暉は、これからのサスペンスドラマを背負う重要な俳優のひとりである。バッカマン とは2014年のTBS「隠蔽捜査」第7話で、あまりにもミスリードする、かませ犬的演技が凄かった岡田が演じる、米国シークレットサービス特別捜査官「ケン・ハックマン」を、実況中に揶揄したレスから派生したサス実況用語である。

腹黒

女優・黒木華(くろきはる)を示す。

 マーカー「純と愛」で、腹黒い田辺千香 役を演じたのが所以。その後、第64回ベルリン国際映画祭 最優秀女優賞という大きなアワードを獲ってしまい、一躍実力女優の仲間入りをしてしまう。

反物質

 さすでーたが時々使う用語。反物質とは、ある物質と比して質量とスピンが全く同じで、構成する素粒子の電荷などが全く逆の性質を持つ反粒子によって組成される物質。早い話がW 共演している俳優や女優でキャラクターや出身成分、さらに芝居のスタイルが酷似していて、本来はブッキングさせないのに、同一シーンで共演させることによって生じる反発の危険性を表現している。この反発は、物理学上の反物質より恐ろしい核爆発クラスのエネルギーを生じ、ドラマ1本を軽くぶっ飛ばす恐れがある。 大昔は、美空ひばりと笠置シヅ子。吉永小百合と浅丘ルリ子。最近では、篠原ゆき子と宮澤エマ。柴咲コウと木村佳乃などに、反物質だとレスで指摘している。

美サイレントの息子

俳優・三浦貴大を示す。

 実母で元歌手の山口百恵のヒット曲「美サイレント」が由来。2012年の2サス「偽証法廷」では犯人役。サスドラ・時代劇総てをこなす新進俳優に成長している。

筆頭常連

俳優・不破万作を示す。

 全話汎用実況したドラマ「深夜食堂」で謎の遊び人・忠さんを演じ、常連客の中で、筆頭に位置しているのが所以。総理大臣からホームレスまで、あらゆる役をこなせる、日本を代表するオールラウンド俳優のひとり。

ひまか?(ちまか?)

俳優・山西惇 を示す

 京都大学工学部卒業というハイソな学歴だが、地を這うようなアングラ舞台俳優が出身成分。そのため官僚からホームレスまで、自在にこなせる。代表作を挙げると、鬼平犯科帳 9−4「一本饂飩」のおかま。Dr.コトー診療所の漁師。大河ドラマ「秀吉」の高級公卿。ドラマ24「怪奇恋愛作戦」の謎の常連客・眠山。そして「相棒シリーズ」の警視庁 組織犯罪対策第5課長である。ひまか?(ちまか?)は、警視庁特命係出入り自由な、論点整理係兼協力者に対するサス実況用語である。

ヒルシ

俳優・蛭子能収を示す。

 3000本の2サス・10000本のドラマエピソードを視聴したレベルでも、理解できない人知を超えた演技をする漫画家。上手くはないが、決して下手ではない。台詞の間合いを壊しているが、その壊し方が、100分の1秒単位のゆらぎ。素人みたいに視えるが、意外に演技をしている。蛭子を単にヒルシと読んだだけだが、読み間違いではない。

ピロ子

女優・中島ひろ子を示す。

 17才の時に映画オーディションから入っていった根っからの映像女優。舞台歴がほとんどなく、体に染みついたカット割りの演技で、自らを表現してきた。他を圧倒する2サス・1サスの出演歴からも、十指に入る我が国を代表するサスペンスドラマ女優である。但し専門分野があって、官憲役は極めて少ない。犯罪性向の高い主婦などを演じさせると、天性の味が出る。ところが純粋な犯人回数の統計をみると、2000年代は突出して多いわけでなく、フェイント要員の回数も相当あった。この点からも主婦・母親・ハイミスなどの専門分野がイメージを作り出しているのかも知れない。何故か知らずに、ひろ子がピロ子に語彙変質してサス実況用語となっている。

副長

俳優・山本耕史を示す。

 出身成分は子役上がりだが、演劇・ミュージカルが主で、養成された演劇のパワーが類例と異なる。それ故にキャラクターにナルシスが混ざってしまっている。ブレイクは何と言っても2004年の大河ドラマ「新選組!」の土方歳三 役で、その後同じNHKで同役を2回演じており、土方歳三専門俳優と言っても過言ではない。但し単なる気取ったナル俳優ではなく、俳優同士の付き合いは温厚で、2016年の大河ドラマ「真田丸」では、「新選組!」の山南敬助 総長を演じた主役・堺雅人を引きたてる石田三成 役を淡々とこなしている。2017年のプレミアムドラマ「スリル!〜黒の章」では、白井真之介 弁護士役で新境地とも言える実にコミカルな演技を醸し出した。妻である元女優・堀北真希は2008年の紅白歌合戦・紅組司会。そして山本自身は、2005年の紅白歌合戦・白組司会と、極めてレアな夫婦で紅白の司会経験組でもある。「副長」とは、新選組!土方歳三 副長に由来するサス実況用語である。

ファーストドライブ  ラストドライブ

 土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌」は、2サスの中でも、最もパターン化されたシリーズである。必ず挿入されるお決まりのシーンや台詞が多く、ストーリー展開もパターンがある。それでいて、単純に飽きさせない構成が貫かれており、極めて優れたシリーズといえる。そのパターン化されたシーンの中で「ファーストドライブ」とは、ドラマ冒頭、渡瀬恒彦扮する夜明日出夫が、最初に乗車させる客とのやりとり。毎回大島蓉子が、いろんな問題ある客を演じてる。「ラストドライブ」とは、ドラマ終盤に夜明日出夫が、最後に乗車させる客とのやりとり。その客は、確定寸前の犯人である場合が、ほとんどである。「ファーストドライブ」「ラストドライブ」は、土曜ワイド劇場「タクシードライバーの推理日誌」で、必ず挿入される重要シーンのサス実況用語である。

フォークリフト良枝

女優・市毛良枝を示す

 クリスチャンで死後自らを献体するほどの医師だった実父の影響から敬虔な家族生活を送っていたが、エスカレーターな立教高校で、進学をやめて突然女優の道を志し、最難関の文学座研究所や俳優小劇場養成所に入っている。ところが舞台女優は特に目指さず、テレビドラマに新進女優として頻出するようになる。70年代から80年代にかけて元祖昼ドラの女優としての異名もとり、特にCXの「嫁姑シリーズ」では、姑役の初井言榮とのバトルが評判を呼び高視聴率を獲得している。当時のお嫁さんにしたい女優ランキングでは、竹下景子とトップを争う人気だった。容姿に経年変化が少ない女優として、時代劇を含むドラマへのオファーが絶えず、2017年5月 本放送の「警視庁・捜査一課長2〜第3話」では、犯人フェイントの女性現場監督としてフォークリフトを運転するシーンまで演じている。フォークリフト良枝とは、この鮮烈なシーンから説き起こされるサス実況用語である。

フケミン

俳優・冨家規政を示す。

 元々は舞台を中心とした俳優だったが、2サスを始め1サス・大河・時代劇・朝ドラ・昼ドラと、数多くのテレビドラマで活躍している。2サスなどでは、家庭を大切にした夫が墜落・豹変したり、女性を騙して犯罪行為に手を染める実業家など、プレイボーイ・女たらしの役柄が多く、寺泉憲と双璧を成す すけこまし俳優の最高峰である。演技力も抜群であることから、2サスの犯人役の場合、途中での判断が極めて難しい。フェイントであれば、単に親切な実業家・妻を愛していた夫・女性と一緒に不幸になる男性と、難なくすり抜けてしまう。ところが、犯人として急浮上すると、その存在感は一気にマックスに達する、貴重な2サス俳優である。フケミンとは苗字の「フケ」と、イオウ配合の強力なフケとりシャンプー「フケミン」を一緒にしたサス実況用語である。

フェイク

 このスレでは1時間以内のサスペンスドラマを「1サス」と称しているが「フェイク 京都美術事件絵巻」とは、NHK大阪放送局(BK)と東映が共同制作した1サスである。
 東日本大震災直前の2011年1月から2月に本放送された。平均視聴率は6・0%と高くなかったが、京都伝来の古美術品目利きと、刑事事件を融合させ、深い犯人推理と人間関係の機微を、穏やかに表現した、最優秀とも断言できるサスペンスドラマである。
美術品に隠された真贋のポイントが、事件解決のポイントに連動し、実に美しい推理劇が、6回のエピソードで展開される、主役・財前直見の最高傑作でもある。
 サスペンスドラマファンといっても、うわべの展開や、俳優女優の容姿だけしか追い切れないグルーブと、犯人推理を好み、その推理をきちんと追っているグループに分かれる。真のサスペンスドラマファンは後者だが、その真のサスペンスドラマファン達からは、このドラマに対して、必ず支持を表する傾向がある。このグループ分けという、目利きすら可能にする、深遠なサスペンスドラマが「フェイク 京都美術事件絵巻」である。「フェイク」とは最優秀の1サスを示すサス実況用語である。

フォルテシモ

俳優・大友康平を示す

 宮城県出身で、大学も同県である。TBC東北放送と関係が深く、深夜ラジオ番組「ジャンボリクエストAMO」のDJが、その出身母体ともいえる。その時に、ロックバンド「ハウンドドック」を結成し、メジャーデビューを果たす。スマッシュヒットを飛ばすが、大友自身の親分肌の性格から、グループ内で権力争いを誘発。それが所属芸プロを巻き込む裁判沙汰となり、遂に「ひとりハウンドドック宣言」をするまで発展する。
 俳優としては、2000年に入ってから活躍を開始するが、当初は、歌手上がり特有の棒演技だった。ところが、場数をこなしていくにつれ棒がとれ、個性派俳優として頭角を現し、2007年頃から2サスにも数多く出演。犯人・刑事役を、存在感を出して演じられる、貴重なサスペンスドラマ俳優として進化した。フォルテシモとは、ハウンドドックのヒット曲であり、音楽の世界からサスペンスドラマ俳優となった、大友康平を示すサス実況用語である。

ぶ。

女優・剛力彩芽を示す。

 主要実況番組である土曜ワイド劇場で、まだメジャーでなかった剛力彩芽が、飛び跳ねダンスする、山崎パン「ランチパック」のCMが流れると「うるせー」と、毎回住人から非難轟々になった事が起因。アイドルらしからぬルックスと、剛力彩芽が主役を演じ、実況対象となった「ビブリア古書堂の事件手帖」のブの字が、独立した呼称にまで昇華しているサス実況用語。なお平仮名1字のため「ぶ。」と句点を入れている。

便利屋

俳優・鈴木浩介を示す。

 元々は青年座研究所→青年座と生粋の青年座俳優だった。それは所属していた西田敏行を幼少の頃からリスペクトしていたため、後を追うように入団したからである。それ故に西田が退団すると、サッと青年座を退団している。退団した2004年以降は2サス・1サスに数多く出演しており、犯人・官憲いずれも偏りなく配されている。キャラクターに特徴があり、眼鏡をかけて演じる事が多く、眼鏡を取ると俳優・立川三貴の様な容貌になる。西田敏行に傾倒しているせいか、コミカルな役を厭わず、シリアスな役もこなす、オールラウンドな俳優に成長した。便利屋とは、2015年テレ東・ドラマ24「不便な便利屋」の松井英夫 役が由来。本来便利屋には遠藤憲一も含まれるが、自然と鈴木浩介に絞られ、サス実況用語になっている。

ほ。

女優・伊藤歩を示す。

 名前を、単に「ほ」と呼んだだけ。但し読点の。をつけることで ぶ。と対照化している。

防衛大

俳優・本郷奏多を示す

 出身成分はモデル上がりになるが、幼児の頃から仕事をこなすキッズモデル上がりである。芸歴は想像以上に長く、俳優としては、当然子役からキャリアを積み、14才で映画主役、15才で2時間サスペンスに初出演している。 リセット・未来日記・なぞの転校生とSFジュブナイル系ドラマも数多くこなし、2019年のMBS毎日放送の深夜ドラマ「あおざくら 防衛大学校物語」に、近藤勇美 役で主演している。本郷には独特の眼光があり、自衛隊幹部候補の防衛大学生役より旧陸軍の憲兵役のほうが似合う 、最近の若手俳優には珍しいソルジャーキャラを有していて、テレビドラマでは初の舞台となった防衛大とその生徒を見事に劇化した。その後NHK大河ドラマ・朝ドラとレギュラー出演し、一気に俳優としてのキャリアアップを成している。 防衛大とは、あおざくら主役から派生しているサス実況用語である

ボクおなか

前内閣総理大臣・安倍晋三を示す

 明治維新以来最も長い在任期間をマークしている総理大臣だが、その期間計算に黒歴史といえる第1次 安倍内閣(2006年から約1年間)を加えるか否かで、異なる結果になる。潰瘍性大腸炎で一度総理の座を投げ出しているからである。その時の政治家としての耐久力の弱さから「ボクおなかいたいよー」つまり「ボクおなか」が、このスレでの用語になっている。しかしステロイド特効薬が開発されたおかけで、症状は劇的に改善され、第2次安倍内閣以降は長寿政権を保っている。昭恵夫人の失態、麻生副総理の失言など、ボクおなかが再発する要素は多分にあるが、最も成功した「再チャレンジ」なのは疑いがない。

ボブネズミ

タレント 女優・佐野ひなこ を示す

 東北新社が企画・制作しているテレビ東京の深夜ドラマ「コードネーム ミラージュ」のドブネズミ 役から由来している。佐野ひなこ は、ホリプロ所属でサスペンスドラマの出演も数をこなしているが、与えられた役に溶け込んでおり、サスドラ女優として将来の見通しがある。なかなか役名「ドブネズミ」という配役を受ける新進女優はいないと思うが、敢然と全26回の長期シリーズをこなしている。ボブネズミとは、第3話「踊ル」で蛍光色ボブカットだったドブネズミを、一字差し替えただけのサス実況用語である。

ぼらちゃん

俳優・北村総一朗を示す。

 文学座では研究生からの正統な劇団員だったが、有名な文学座集団脱退事件で、文学座を辞めている。その脱退メンバー達は劇団雲を結成し、さらに分派した演劇集団円と、雲残留メンバーによる劇団昴に分裂していく。しかし、文学座集団脱退事件で辞めた劇団員達は、その後テレビドラマで大活躍をし、文学座集団脱退事件は、テレビドラマ俳優の重要な養成の場を作った。
 例えば「京都迷宮案内」のレギュラーにおいて橋爪功・西田健そして北村総一朗は、この事件以来の盟友である。北村総一朗は、数多くのサスペンスドラマに出演し、特に警察・検察の上層メンバーや、苦悩に満ちた被害者・犯人など、両極端のポジションを演じると、優れた演技をみせる。台詞に、独特のビブラート的揺らぎがかかるのも大きな特徴で、前述の「京都迷宮案内」で盟友・橋爪功との、掛け合い漫才的な台詞の応酬では、このビブラート的揺らぎが、ぼやき節となって、いかんなく味わえる。ぼらちゃん とは、この「京都迷宮案内」大洞浩次郎役のボラから由来するサス実況用語である。

ポリフェノール刑事局長

俳優・石丸幹二を示す。

 出身成分は、骨の髄からの劇団四季。看板俳優として数多くのミュージカルで活躍した。同期の看板女優には堀内敬子がいる。2007年に退団したあと、テレビドラマにも進出。但し相当オファーを選び抜いて出演していたため、2サス・1サスの出演歴は少なかった。2017年から新しい浅見光彦シリーズ(主演・平岡祐太)で、TBSにおける浅見陽一郎 警察庁刑事局長 役を演じている。ポリフェノール刑事局長とは、CXにおける刑事局長役・榎木孝明との混同を避けるため、当時放映していたCM「教えて!チョコせんせい」を摘みあげて呼称し始めたサス実況用語である。

盆栽

俳優・松尾スズキを示す

 俳優であり有力な演出家、そしてシナリオライター・小説家でもある。シナリオライターとしては、岸田國士戯曲賞を受賞。そして小説家としては、著作が芥川賞候補にまでなっている。この多彩な才能の源泉が、いまいち不鮮明なのが謎。知らず知らずの内に才能に磨きがかかっている。劇団のマネージメント能力も高く、あの「大人計画」を主宰。さらに演出家としては、狂気すら漂う破綻願望があり、出演した俳優陣の多くが言い様がない疲労倦怠感に襲われ、演劇評論は是非真っ二つに分かれてしまう。ところが俳優としての松尾スズキは、脇役に徹して、地道かつ真面目である。他役を立てて自らの存在を消す芝居もする。裏方とも言えるナレーションの仕事も率先して引き受けている。盆栽とは、汎用実況した「植物男子ベランダー」での盆栽愛好家・茂木梅吉から由来しているサス実況用語である。

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